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現場ニーズ探りつつ (朝日新聞 H23.12.11より抜粋)
ソフトバンクグループが大あわてで、教育事業会社をつくることになったのは昨秋のことだ。孫正義氏が「教育はITで革新を進める分野」との号令をかけたからだった。同グループは子ども向けの教育は手がけていない。会社を一から設立していては時間がかかる。そこで休眠していた「汐留管理」という会社でスタートさせた。4人で立ち上げた事業は今は15人余り。大学や調査機関の協力を仰ぎ、自治体などを回り、情報収集する毎日だ。企業が教育に一段と視線を注ぐようになるのは、2009年度の国の補正予算からだ。経済危機対策として教室の電子黒板やデジタルテレビなどに充てられた。さらに児童生徒が1人1台のタブレットパソコンで学習する総務省の研究も始まった。だが、多くの場所でチョークと黒板、先生という形式は昔のまま。そこに広がる市場を「ラストリゾート(頼みの綱)」とみる企業もでてきた。

教材も黒板も
まず通信。NTTグループは1年ほど前、教育事業に本格的に取り組む準備に入った。英語学習ソフトのベンチャー企業に出資し、今秋から子どもが学校と家庭の両方で情報端末を使う学習実験を主導している。そして情報端末。東芝は米インテルと組んで、昨年8月に教育専用のタブレット端末を発売し、年度内にも別のタイプの製品を出す。NECはタブレット端末の教育での活用を実験中だ。電子黒板では、パイオニアや日立グループ、シャープなどが無線通信と組み合わせて開発する。未来の教育にはデジタル化した教科書や副教材が不可欠。企業はここにも着目する。教科書会社45社が参加する教科書協会はデジタル化への対応プロジェクトを立ち上げた。「紙にこだわってデジタルと対抗する時代ではない。」(委員長の黒川弘一・光村図書出版常務)からだ。光村出版の教科書を採用する小学校の20%超が、デジタル教科書(教員用)を導入する。「19年度に使われ始める小学校教科書から、デジタル化が加速する可能性がある」と同社はみる。算数などの教科書を扱う東京書籍は11月中旬、営業、制作からデジタル部門を独立させた。

クラウド活用
これらの企業の動きを一つに結びつけるのが「クラウドコンピューティング」だ。データなどをパソコン内に保管せず、インターネット関連企業などが持つ設備で管理する。利用者は必要なデータなどをネット経由で使う。教育機器の内田洋行は、「クラウド」を用いた教材配信などのサービスを始める。昨年7月、設立された「デジタル教科書教材協議会」は慶応大の中村伊知哉教授らが発起人となり、通信、機器、放送、出版、ゲームなど計127社が参加する。中村教授は「幅広い企業が加わった。日本全体で考えたい」と話す。「デジタル教科書の検定は」「著作権は」と論議は広がる。ここでもクラウドが主要なテーマの一つだ。

聞き取り調査
学校側はそんな動きについていけていないのが実情だ。たとえば、宮城県教委は遠隔授業をしたり、教員が学習素材を共有したりできるシステムを03年に構築したのに、使っているのは電子メールなど一部だけ。結局、10月に更新したシステムでは、メールと学校ホームページを管理する程度に機能を抑えた。東京都品川区の教委も、機器を充分に使いこなせていない学校が多いとし、デジタル化の方針を見直す方向だ。そんななか富士通は、岐阜県の元中学校長らに聞き取り調査し、現場の理解に勤めた。「実態に踏み込まずにこれからの提案はできない」(村松祐子・制作推進室マネージャー)のが理由だ。たとえば、教員が授業中の子どもの理解度合いなどを細かくシステムに入力して共有する。このデータを基に教員同士が指導方法を改善する。佐賀県は教育分野へのIT導入を加速する。最高情報統括監に今年4月日本マイクロソフト出身の森本登志男氏を起用。8年前、小学校の教室に1人1台のパソコンを導入する学習実験に携わった同氏は「企業主導にならないよう、教育現場に足りないものを補う。互いが喜べる結果にするのが役目だ」と話す。子どもの新しい学びのために、企業と学校がどんな関係をつくればいいのか。企業の本音が自分達だけのための「ラストリゾート」なら、うまくはいかないだろう。模索ははじまったばかりだ。
(朝日新聞 H23.12.8より抜粋)
宿題もタブレット
11月28日、山形県寒河江市立高松小学校。2年生の算数の時間、那須美和子教諭(54)は言った。「みんなが学校の中で見つけた四角形です」その瞬間。水槽、コンセント、トイレのタイル、ポスター、げた箱・・・窓際の電子黒板に、子どもらがタブレットパソコンのカメラ機能で撮った写真が映し出された。「おっ、俺んだ」「え、どこで撮ったの」「先生、僕の出してぇ」。教室は一気にわいた。図形の特徴を考える授業だ。

カナダと交流
11月29日、北海道石狩市立浜益小学校。過疎地にある学校の児童は60人。世界をもっと広げたいと、総合学習で4年生がカナダの交流校へメッセージを書いた。「児童は少ないけれど、明るくて、いつも元気」「いろいろなくだものが作られています」子どもたちは12人の机に1台ずつ置かれたタブレットパソコンにメッセージを打ち込んだ。これは瞬時に、子どもの顔写真とともに電子黒板に表示された。石狩国際交流協会の人に英語に翻訳してもらい、郵送する予定だ。

画面にライン
11月30日大阪府箕面市立萱野小学校。4年2組の国語の授業。教材はテレビの撮影手法を説明した教科書の文章だ。山田陽亮教諭(25)が教科書の文章を電子黒板に映し、サッカー場の写真を拡大した。「このシーンについて書いてある部分に青色マーカーを引きましょう」31人の机の上にあるのはパソコンとマウス、筆箱だけだ。児童が線を引いたのはパソコン画面にあるデジタル教科書だった。画面のマーカーボタンを押して青色を選び、専用のペンやマウスを使って線を引いた。山田教諭は3人の画面を順に電子黒板に映し出した。「あっ、僕のと違う」「同じです」。あちこちから声が上がった。学びのデジタル化を進める先端校の光景である。超大型のテレビのような電子黒板、それとつながるタブレット型端末、画面上でページがめくれ操作できるデジタル教科書。いわば「三種の神器」だ。それだけではない。
東京都港区立青山小学校の子どもたちが、かけ算の式を使う文章題をつくる授業で使ったのはデジタルペンだ。専用の紙に絵や文字を書くと、先端の小型カメラがペンの位置情報を読み込む。無線でパソコンに飛び、大型テレビに画像として投影される。熊本県山鹿市立来民小学校の百田止水教諭(45)はかけ算、速さなど算数の約30のデジタル教材を開発、活用してきた。「デジタルの良さは比較したり、変化や動きを見せたりできること」と話す。

指で4択問題
電子機器を使った学習は、さらに教室から家庭に広がろうとしている。授業と連動して家庭で学習する試みを、NTTが9月から順次、全国七つの公立小で5年生を対象に始めている。鹿児島県与論島の町立与論小学校はその一つ。久留晴美さん(11)は11月中旬、指で画面を操作するタブレット端末を持ち帰り、居間で宿題をしていた。社会の宿題で、主な工業地帯や地域の生産額を示す棒グラフを読み取る4択問題が出てきた。数字を指で選ぶと、すぐにマルがつき、解説が現れた。日本でコンピューターが学校に入り始めて四半世紀余り。「子ども1人1台」時代をにらみ、総務省が昨年からモデル校で技術面の実験を、文部科学省が同じ学校で今年からデジタル教科書の研究を始めた。対象校は20校に増えている。未来の教室はどう進化するのだろうか。
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本年度も冬期特別講習会を実施させていただきます。
是非、お申込みください。

学塾生徒達が書いた
小論文を掲載してみました。
「天声人語」等を読んだ
子ども達が、その純粋な目で何を思い考えるのか・・・
さまざまな感覚と発想が1枚のA4用紙に交錯しています。


過去の漢字検定出題問題より読み方テストを作ってみました。さてあなたは何問
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