自分らしい学習習慣を身につける。
 生活習慣の項で図解で紹介しましたように、学習習慣は生徒の学力や性格形勢・自信などに直接的に影響してきます。このような段階になってあわてるお母さんが実に多くなります。「成績が良くない」とか「テスト前なのに遊んでばかり」とか「これではどこの高校にも入れない」とか「中学受験をさせたいのだが」などなど、親の悲鳴とも思える内容が多くなります。中には、「中学受験をしたが、本人の本意ではない学校に入ってしまったので、高校を移りたい」とか「小学生から私立に行っているが、成績も上がらず学校が合わないので他の中学を受験し直したい」など、絶望的な悲鳴から贅沢な悩みまで、要望は実に幅広くなってきます。そのような生徒と親をよく観察し、話を聞いてみると生活習慣や学習習慣が、まるで身についていないのです。行き当たりばったりで「宿題はやったの!」「うるさいな!今やるよ!」とか「もうすぐテストでしょ!」「出る範囲がわかっているから大丈夫だよ!」と親子の格闘場面が想像できます。このようなことが日々繰り返されていると思うと、双方にストレスがたまりにたまって、「もう、どうでもいいや」と投げ出したくなるのではないでしょうか?でも、投げ出すことの出来ないのが親子の絆なのです。「親の心子知らず」とは、けだし名言であると思います。また引用しますが、古代ギリシャの大哲学者アリストテレスは名言を残しています。「われわれの性格はわれわれの行動の結果である」と、中国の老子は「大器は晩成す」とも言っております。どんなに生活習慣がだらしなくとも、どんなに学習習慣がみじめであっても、「もう、いい・・・」とあきらめないでください。投げ出さないでください。学塾ではこんな指導をしています。「諸君はゴールがないのに、走れと言われて走りますか?」と聞きます。ほぼ100%の生徒が走らないと言います。「たぶん、大人でも走らないでしょうね。「それでは50m先にゴールが見えたら走りますか?」と聞くとほぼ100%の生徒がうなずきます。「それでは100mならどうだろう。200mなら・500mなら・1000mなら・5kmなら・10kmなら・マラソンのように42,195kmならどうだろうか?」「マラソンは無理だよ!1000mぐらいなら走れるかな?」「むりむり、200mだってたいへんだよ。走るの苦手だからな・・・」と色々な意見が出てきます。「それではこう考えてはどうだろう。50mは来月のテスト、100mは中学でのテスト、200mは高校でのテスト、500mは大学でのテスト、1000mは自分がなりたい仕事のテスト、5kmは結婚のテスト、10kmは社長さんのテスト、42,195kmは諸君があと70年生きていくためのテスト、だとしたら諸君はどこでまで走ってあきらめるかな?」と問いかけます。生徒は考えます。「大学までは行かないと、母さんが怖いからな・・・」「やりたい仕事なんて決められないよ・・・」「結婚はしない!」「社長より医者がいいな・・・」「あと70年か長いな・・・」さまざまな考えが実におもしろいのです。 「1000mであきらめたら死ぬって言うことだろ。それなら長いけどあと70年42,195kmを走るよ・・・」「そうか。最後まで走るしかないか・・・」と意外に早く、全員が42,195kmを走ることに決定しました。「諸君のこれから生きていく70年の42,195kmは実に厳しいと思う。その70年間すべてが知らないことの学習だと思う。最初から全力で走る人もいるだろう。ゆっくりスタートしてスピードを上げていく人もいるだろう。途中で疲れてフラフラしながら、それでもあきらめないで走る人もいるだろう。最後ははいつくばってゴールする頑張り屋もいるだろう。どんな走り方でもゴールまで行ければそれは正しいのだ。今諸君がやっている学習は無事に42,195kmつまりあと70年間を生きるための準備なのだ。50m先のテストが気になる人もいるだろう。100m先のテストが気になる人もいるだろう。それぞれがキチンと目標を決めて当面の仮のゴールをめざして全力で走ればいいのだ。走りながらふざける生徒は人より厳しい42,195kmが待っていると覚悟することだね。」静寂が教室を包みます。生徒はそれぞれどのようにして42,195kmを走るか、あと70年を生き抜くか、幼心を充満させて考えるのです。仮のゴールでしかない100m先を42,195kmと勘違いしている生徒や親の何と多いことか、折角優れた能力を親からいただいてきたにもかかわらず、ちょっとした勘違いが大きく生徒の将来を変えてしまうのです。学習習慣とは50m・100m・200m・500mの積み重ねであり、そこにはスピードとリズムと気合いがそろわなければ、日々の学習継続はとても無理です。スピードだけを求める学習スタイルの何と多いことか。それだけでは学習も長持ちしません。スピードだけで走れるのはせいぜい中学まででしょう。高校・大学・大学院などは持久戦になると考えるべきです。まさにゲーテの名言の如く、「吾人の性格は吾人の行動の結果である」と言えるのです。含蓄のある実に良い言葉です。走り出した学塾の生徒は、もはや誰も止めることはできません。「勉強しなさい」などと野暮な忠告は、彼らには全く無用です。お母さんに「勉強しなさい」と言わないでくださいとお願いするようにしています。生徒の真の力を信じ、良いところを探してほめながら、しっかり励ましていく大人の姿勢こそ、生徒は信頼し自分を自覚して次なる発展を、自らの力で考え始めるのです。このようにして生徒は自分らしい学習習慣を身につけていくのです。
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